2014年
7月
22日
火
夏の早朝、まだ暑くならないうちに、時々富岡の街を散歩するようになりました。昼間は観光客で賑わう通りや路地も、朝はまだ静けさに包まれ、これまでと変わらない佇まいのままです。
今朝は富岡駅を起点にして富岡製糸場へと、そして、上町の古代蓮の花を見ながら、工女が眠るお墓のある龍光寺へと歩いてみました。子供の頃から慣れ親しんだ街も「世界遺産」という光があたり、これまでと少しだけ違った表情を見せてくれるようです。
富岡駅を背にしてすぐ右手に煉瓦造りの建物があります。明治時代に建てられた民間の繭倉庫とのこと。養蚕が盛んだった群馬には、このような繭倉庫が、富岡だけでなく前橋などにもあったようです。この繭倉庫の向こう側は、今「おかって市場」として地元産野菜などを売っています。
2014年
7月
19日
土
7月2週目の季節外れの台風は、毎週「特急しなの」で通過している南木曽に大きな被害をもたらしました。木曽川が流れ山に囲まれた風光明媚で、妻籠宿も間近なこの場所を人命をも奪った土石流が発生したのです。
1週間の始まりの月曜の始発列車で長野経由で群馬へ、そして週末の金曜日の最終列車で、群馬から長野経由で小牧へ。そんな慌ただしい日常にとって「特急しなの」で過ごす2時間半と眼下に広がる沿線の穏やかな風景は、小さな安らぎとなっていました。
そんな時間が、台風8号のもたらした大雨によって、しばらくの間無くなってしまいました。最低でも1か月以上と言われているように、「特急しなの」の運転再開までには、かなりの時間がかかるようです。
それまでの間は、東京経由の東海道新幹線で往復です。金曜の夜の混雑に疲れ果てて帰宅した私を癒してくれるかのように、桃花台の散歩道脇にオニユリが群生していました。「特急しなの」で過ごす時間は、いつの間にか日常になっていたようです。早く日常を取り戻すことができますようにとオニユリがそっと囁いてくれました。
2014年
7月
10日
木
7月の軽井沢の森には、開花を待つウバユリ以外の花もそここに。ヤマアジサイの白い花は今が盛りと咲き、薄暮の森も仄かな明るさに包まれています。それは、まるで無彩色な日々に灯る一筋の希望の光のようです。
この花が薄暮の森に仄かな光を灯しているのに理由はありません。ただ「置かれた場所」で懸命に咲いているだけなのですから。
時々、私はなぜ今ここでこうしているのかしら・・・と思うこともありますが、「置かれた場所」で生きているだけかもしれません。ふるさと富岡に自分の役割があること、そして、それを理解してくれる夫。それ以上の理由は必要ないのかもしれません。そう、このヤマアジサイのように「置かれた場所」で咲いていきましょう。
2014年
7月
08日
火
毎週長野新幹線に乗って通り過ぎているのに、5月6月と訪れることが出来なかった軽井沢にようやく来ることが出来ました。富岡、軽井沢間は高速道路で45分ほど、近いようで遠く、遠いようで近い微妙な距離感があります。平日通うには、何かのきっかけが必要です。
今週は、ちょっとしたきっかけがあり、富岡、軽井沢間を車で通うことになりました。午後5時過ぎに事務所から軽井沢に直帰、6時にはマンションに到着です。夏の午後6時はまだまだ明るく、一息ついてから散歩することにしました。この時期、何としても会いたいのはウバユリの蕾です。
歩いているいるうちに夕闇は迫ってきましたが、薄暗い森の中で、今年もウバユリの蕾が私を待っていてくれました。開花は、7月末くらいでしょうか。たとえ、たった1日でも時間を見つけて、ウバユリの花に会いに来たいものです。
2014年
7月
06日
日
久しぶりに桃花台を散歩しました。車で通り過ぎるばかりでは気がつかなかったご近所に植えられている植物達との出合いが。ラズベリーが枝もたわわに熟していました。花の時もまったく気づくことがなかったので、突然のラズベリーの実の登場です。
ラズベリーは確か木いちごだったはず、このラズベリーの熟した実を見つめていたら、『赤毛のアン』の「木いちご水事件」の場面が甦りました。アンがダイアナに木いちご水だと勘違いしてスグリの果実酒を勧めて酔っぱらわせてしまったという事件です。
物語の中の「木いちご水」、是非味わってみたいものですが、やはり幻のレシピでしょうか。「赤毛のアンの木いちご水」の作り方、探したら、ありました。『赤毛のアン』を訳されている松本侑子さんの『物語のおやつ』でのレシピ、生のラズベリーと、白ワインビネガーとグラニュー糖、美味しそうです。
まずは、ラズベリーの木を植えることから始めなければ・・・。でも、いつか、きっと。