2013年

11月

26日

雨上りの庭に

 昨夜からの雨も上がり、穏やかな寒さの朝になりました。晩秋から初冬へと季節が駆け抜けていくのに戸惑う今日この頃ですが、土の中から水仙の芽がもう顔を出し始めました。春の訪れを一番に告げる水仙の芽です。

 たっぷりの雨水をうけ、眠っていた球根が目覚めたのでしょうか。これから真冬の厳しい寒さの中すくすく育ち、春一番を告げてくれるのを楽しみに待つことにしましょう。

 ここに咲く水仙は、ワーズワースが謳ったような黄金色だったかしら。それとも、清楚な白水仙だったでしょうか。八重の水仙も咲いていたような気もします。日々の忙しさに取り紛れていると、水仙が咲き乱れる早春もあっという間にやって来てしまいそうです。

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2013年

11月

24日

銀杏

 晩秋の午後、穏やかな陽差しに誘われ、久しぶりに桃花台を散歩しました。風もないのに、黄金色の銀杏がひらひらと舞っています。与謝野晶子が見たのもきっと晩秋のこんな風景でしょうか。

 「金色のちひさき鳥のかたちして銀杏ちるなり夕日の岡に」青空が夕日に輝く時まで、いつまでも眺めていたい・・・。そんな風景をそっと心に仕舞い込んだ日曜日の午後です。明日の早朝には、また群馬へと出発しなければなりません。

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2013年

11月

17日

浅間山

 軽井沢と佐久の間の御代田町から見た浅間山です。これから4月までは、新幹線の車窓から眺めるだけの風景になってしまいます。浅間山としばしの別れを告げる日は、素晴らしい青空になりました。

 二つの日常を行き来する日々の中の翼を休める非日常な特別な空間も冬季閉鎖です。冬支度を整えたアトリエに鍵を掛けました。ありがとう。そして、来年の4月までさようなら。

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2013年

11月

16日

初冬の森で

 初冬の軽井沢は、すっかり枯葉色に包まれています。初夏の森で不思議な仏炎苞のテンナンショウに出合ったことも随分前のことのように感じられます。花が終わったテンナンショウは、緑の実を結び、その実は9月になると少しずつ赤くなっていきました。

 そして、今、真っ赤に熟した実を支えきれず、茎ごと倒れてしまっています。枯葉色と静けさに包まれた森で、やがてテンナンショウの実は土に還り、再びの命を咲かせる日を待つことになるでしょう。

 来年、この場所はきっとテンナンショウの花の群生地になっているに違いありません。私も今しなければならないことを精一杯やって、再びこの場所に帰ってくるので、また会いましょうね。テンナンショウの実との小さな約束です。

 

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2013年

11月

11日

カラスウリの実

 安中榛名駅から富岡へ向かう道には、山里という言葉がピッタリな場所が多くあります。遠くから眺める雄大な秋もいいけれど、こんな小さな朱色の実が隠れるように垂れ下がっているのを見つけた時の喜びもまた格別です。

 名前も知らなかったこの実は、カラスウリとのこと。夏の夜に、それは美しいレースの縁飾りのような白い花を咲かせると母に聞きました。来年の夏、この場所で、レースのような美しい花に出合えますように。

 今は、レースのような美しい花とこの朱色の実がどうしても結びつきませんが、花が緑の縦縞の実へと、そして朱色の実と変化していく様もゆっくり見届けていきたいものです。

 

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2013年

11月

10日

落椿

 椿の花は、花びら一枚一枚が落ちるのではなく花ごと落ちることはよく知られています。この様子は「落椿」という言葉で表現され、俳句の季語にもなっていることを初めて知りました。

「花びらの肉やはらかに落椿」 飯田蛇笏 

「落椿土に帰せんとしつつあり」高浜虚子

 短歌に比べ俳句は、心情というより風景を描写するものだと長い間思い込んできましたが、凝縮された五七五の十七文字の中には、十分に作者の心情が存在しているということを思い知らされた「落椿」の句です。

 まるで土に咲いているような「落椿」の様に心打たれシャッターを切った瞬間を、いつか俳句で描写したいものです。祖父の遺したたくさんの俳句の中に「椿」や「落椿」の句はあるでしょうか。

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2013年

11月

04日

秋は夕暮れ

 昨日、午後小牧に帰って来ました。帰宅早々、門周りの草むしりと木々の伸びた枝やつるの剪定をしました。これから年末まで、家の内外の掃除が出来る日も限られているので、時間とやる気のある時は短時間でもやらないと・・・。門周りとアプローチが少しすっきりしました。

 今日は振替休日でお休みなので、明朝始発の特急しなので群馬へ。先週末は軽井沢で帰宅しなかったので、家事も山積みです。1日で全部は出来ないので、しなければならないことを優先してすることにしましょう。

 忙しい時ほどゆったりのんびりとした時間が必要です。夕方、食事の下ごしらえを終え、桃花台のいつもの散歩道へと向かいました。そして、これぞ「秋は夕暮れ」という景色に出合いました。昼と夜の間のほんのひと時の夕暮れ時です。明かりが灯った家々はとっても温かな雰囲気。私も夫の待つ家に急ぎ、束の間の団欒の時を過ごすことにしましょう。

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2013年

11月

03日

都会の秋

 群馬と名古屋の毎週の往復は、長野経由がほとんどですが、月に1回程度は東京経由も使っています。とはいえ、東京駅で東海道新幹線に乗り換えるのみ、東京は通り過ぎるだけで、最近は降り立つことはありませんでした。近くて遠い東京です。
 11月最初の土曜日、新宿で大学時代の仲間達と本当に久しぶりに会うことなりました。私は群馬から、夫は名古屋から上京し、東京駅の中央線のホームの先頭で待ち合わせ、新宿へ。卒業以来の再会の人もあり、昔と今が交錯した楽しくも不思議な時間を過ごしました。またの再会を約束して、ネオンと雑踏の街新宿駅東口を後にしました。

 そして、西口のホテルへ。東口は若者達で溢れエネルギッシュな不夜城の街、西口は人通りも少なく全く別の街に迷いこんでしまったような感じです。今朝、目覚めると眼下には新宿中央公園が。朝食を済ませ、都庁をはじめとする高層ビルに囲まれた公園を散策しました。都会の秋は、夫と私の目の前を静かに通り過ぎて行きました。

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