Hey Visitor!

　厳しい冬を乗り越えてきた軽井沢の森の植物たち。春の訪れとともに、深く積み重なった落ち葉の中から地上に芽を出し、初夏を迎えた今、逞しく成長を続けています。

　自然の厳しさも優しさもすべて知り尽くし、泰然としたその姿を目の当たりにして、我に返りました。

　自身の日常を一つ一つ積み重ねていくことこそが、明日に繋がっていくという当たり前のことに。命の力を信じて・・・。

　東日本大震災からの復興も道半ばというのに、再びの大地震がこの国を襲っています。今も続く余震に眠れぬ日々を過ごしている熊本の方々を思うと、安穏な日々を過ごすことが罪深いことなのではないか・・・と自問する今日この頃です。

　5月、薔薇の時を迎え、あたり一面に漂う満開のアンジェラの芳しい香りも、ただ儚いものにしか思えません。穏やかな日常あってこその薔薇の時、再びそんな思いを噛み締める日々です。

　雨に濡れた百合の芽。雨粒が葉を伝わって行く様をしばし眺めていた朝。

　この夜から、大きな地震が続くことも知らずに・・・。