金沢の家

 夫が生まれ育った金沢の家、義母が亡くなってから10年近く住む人のないままでしたが、いよいよ本格的に片づける時がやって来ました。これまでは、ずっと義父の月命日17日、義母の月命日18日には、義姉達と夫が集い、お坊様に月参りをしていただいていました。義姉達と話し合って、夫が、遂に家の行く先について一つの決断しました。

 住む人のいなくなった家は、想い出が沢山詰まった玉手箱。私は夫と結婚後、年に2~3回訪れるくらいでしたが、ここで生まれ育った夫や義姉達には、「家」そのものです。手入れが行き届いた庭には燈籠や手水鉢の置かれ、大きな桜の木は、この家の家族の風景を見守り続けてくれていたはずです。

 9月の連休に、それぞれが想い出の品々を持ち帰りました。そして、一昨日、金沢の「おくりいえプロジェクト」の皆様に、心を込めた「おくりいえ」をしていただきました。ピカピカにしていただいた家と、参加していただいた皆様の元で新たな命を吹き込まれるこの家で眠っていたもの達。感謝の気持ちでいっぱいです。

 義母の作った手毬と、義父の好物だった落雁・・・。金沢の家での家族の風景の記憶が夫の脳裏に溢れているはずです。

 


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