初冬の軽井沢は、すっかり枯葉色に包まれています。初夏の森で不思議な仏炎苞のテンナンショウに出合ったことも随分前のことのように感じられます。花が終わったテンナンショウは、緑の実を結び、その実は9月になると少しずつ赤くなっていきました。
そして、今、真っ赤に熟した実を支えきれず、茎ごと倒れてしまっています。枯葉色と静けさに包まれた森で、やがてテンナンショウの実は土に還り、再びの命を咲かせる日を待つことになるでしょう。
来年、この場所はきっとテンナンショウの花の群生地になっているに違いありません。私も今しなければならないことを精一杯やって、再びこの場所に帰ってくるので、また会いましょうね。テンナンショウの実との小さな約束です。
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