時を越えて

 着物マイブーム再燃の予感の中、実家の着物も虫干ししなくてはと思い、何枚か着物を出してみました。その中でも圧倒的存在感があるのは、何といっても振袖です。当時の振袖の流行柄ではなく、総絞りを母と共に選んだ日々が甦りました。二十歳の私と、今の私より若い母。
 着物を見ると、この色は何色?と「日本の伝統色 和色大辞典」で探すようになりました。この振袖も、これまでは赤系と思っていましたが、「深緋 こきひ」「猩々緋 しょうじょうひ」「紅緋 べにひ」・・・。どの色に近いかしらと色の引き出しを調べる楽しみが増えました。

 二十歳の頃、思い描いていた未来と現在。一直線には繋がっていないけれど、しっかりと繋がっているあの頃と今。久しぶりに二十歳の私を思い出しました。偶然にも、今週末、夫と共に大学時代の友人に再会することになっています。


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