子供の頃からずっと矢車草だと思っていたこの花は、本当は矢車菊というらしいということをつい最近知りました。本当の矢車草は、この花とは似ても似つかない山野草のような趣をもった花でした。全く似ていないのに、名前が混同されていることが少しだけ不思議な感じです。
でも、たとえ間違えとわかっても、私の遠い日の記憶の中の矢車草は、このコーンフラワーです。透きとおるような青の美しさを際立たせるような優しい風情、そして、そんな可憐な姿とは対照的な雑草のような逞しさ・・・。不思議な魅力に惹きつけられてきたような気がします。
古来、この花にまつわる素敵な伝説もいくつかあるようです。最高のサファイアの色合いを「コーンフラワーブルー」というとか、マリーアントワネットが愛した花であるとか、ドイツの国花であるとか。
実家の芝の中で自由気ままに咲いている「矢車草」と、数々の伝説をもつノーブルなコーンフラワーがどうしても結びつきません。
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