梅雨時の憂鬱さに呑み込まれてしまわないように、昨日、ブルーのグラデーションが晴れやかな津軽びいどろの花器を出しました。このびいどろを眺めていたら、心身が記憶している夏の暑苦しさなどすっかりどこかに置き忘れてきたような感じです。ただ、夏の爽快さだけが思い出されます。
その昔、訪れた奥入瀬の渓流の瀬音がまるでどこからか聞こえてくるようです。青い空と木々の緑、そしてどこまでも続く清冽な渓流。すっかり忘れていた記憶の中の奥入瀬渓谷の景色が甦りました。
写真でもなく、絵でもない。ただフォルムと色彩だけで、記憶の中の1ページを鮮やかに甦らせることが出来るもの・・・なんて素晴らしいのでしょうか。この津軽びいどろを飾った次の日の今日は、6月とは思えないような青空の爽やかな1日になりました。
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