有明の月

 きりりと身が引き締まるような朝、雲一つない青空が広がっています。放射冷却でこんなに冷え込んで・・・と空を見上げると、西の空に月が残っていました。朝7時を過ぎ、夜明けからは少し時間が経っています。

 古来、日本人は、こんな月を何と呼んできたのでしょう。名残の月でしょうか。有明の月でしょうか。それとも、もっとぴったりの名前があるのでしょうか。

 ゆったりとした時間が流れていた時代、月は今よりもっと人々の近くにあったはずです。いつから、自然を愛で、月を愛でる心のゆとりを置き去りにしてしまったのでしょうか。 多忙であるからこそ、一番身近な「宇宙」である月に寄り添って生きて行けたら、小さな心のゆとりが生まれるような気がします。

  月に帰っていった「かぐや姫」、また和歌に謳われてきた月・・・、日本人は月に大いなるロマンを感じてきたようです。太陽は東、月は西に、いつもと変わらない朝でしたが、「宇宙」のロマンと月に寄せる日本人の心を感じた朝でした。


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