季節外れの朝顔に

 実家のすぐ前の空き地の固く閉ざされた門に、季節はずれの朝顔が咲いています。夏からずっと咲いていたわけではなく、こぼれ種が秋になってから発芽し、蔓を伸ばし花芽をつけたようです。枯葉が少し目立ってきて、秋支度を始めている空き地が、少しだけ華やいだ感じです。

 空き地になってしまって2~30年くらい経つような気がします。以前住んでいたご一家のご夫妻もお亡くなりになってからずいぶん経ちます。お子様たちは、独立され遠くに住んでいらっしゃるようですが、お元気でしょうか。ご一家が懐かしく思い出されます。

 平屋のお家に生垣があって、緑の美しいお庭があったように記憶しています。夏には朝顔も咲いていたような・・・。この季節外れの朝顔は、その時の朝顔の子孫でしょうか。今は、空き地になってしまったご一家の幸せだった頃の象徴のような朝顔が、秋風に揺れています。永遠に続くことのない「今」を慈しんでいかなければと強く感じた秋の日の朝でした。


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