2014年

5月

30日

花から実へ

 無為に過ごしているわけではありませんが、2週間という時は、瞬く間に過ぎてしまいます。気がつけば5月も明日で終わりです。2週間前、純白の花を咲かせていた柚子は、花びらが落ち、そこに小さな実を結んでいました。この劇的な変化に時の重みを感じた5月の朝です。

 劇的な変化などと無縁のように思える日常も、本当は小さな変化の積み重ねかもしれません。そんな日常を大切にしつつも、時には劇的な非日常も味わいたいもの。今年は、小さな柚子の実に見送られて、少しの間日常から旅立つことにしましょう。

 

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2014年

5月

27日

ラベンダー色

 オリーブの木やアイビーなどと寄せ植えにしている事務所のラベンダーが咲き始めました。色々な種類のラベンダーがありますが、香りが強く濃い紫色の花が咲くイングリッシュラベンダーではなく、ほのかな香りのフレンチラベンダーを選びました。

 それは、この薄紫の花の色こそが私の中のラベンダー色だからです。『アンの青春』に登場する「大人の女性」ミス・ラベンダーに憧れていた少女の頃、ラベンダーという言葉から思い描いていたラベンダー色は、こんな優しい薄紫の花の色でした。

 実物のラベンダーとの初めての出会いは、香りの強い濃い紫のイングリッシュラベンダー。それがラベンダーと知った時は、想像していたものとの違いに少なからず落胆したものでした。そして、やがて優しい花色のフレンチラベンダーに出会うことが出来ました。

 ラベンダー色に包まれた小さな想い出が甦りました。

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2014年

5月

25日

そして、散り行く

 アンジェラも、散り行く時がやって来ました。満開の時を過ぎ、花びらが風に舞うようになったら、潔くすべての花を切ってしまうという選択肢もありますが、その潔さは私にはありません。満開の美しい薔薇色の記憶だけを残し、色褪せた薔薇とは訣別するなんて・・・。

 最も美しい花の時を永遠に留めるのは、アートフラワーの世界。生命のある植物ですもの、その散り行く最後の最後の姿まで愛おしくてたまりません。色褪せた薔薇色、芳香も少なくなって、散り行く時が近づいています。

 そんな散り行くアンジェラを、真っ白などくだみの花が静かに見送っているようです。

 

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2014年

5月

20日

柚子の花

 柚子の木に柔らかな新芽がつい先日芽吹いたと思っていたら、あっという間に花をつけ始めました。同じ柑橘類なので、みかんの花とは見分けがつかないほどです。同じ時期に咲きますが、今年は柚子の花を。

 酸っぱい柚子の実からは想像もできないほどの甘く優しい花の香りが広がっています。この香り、青虫が大好きな香りなのでしょうか。その昔、柚子の花が咲いていた頃に、柚子の木をのっそりと歩いているそれは大きな青虫と目が合ったことがありました。

 それ以来、何だかしっかり見るのが怖くなってしまった柚子の花です。今なら、青虫と目が合ったら、じーっと見返してやりましょうか。

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2014年

5月

18日

To be continued

 5月の爽やかな青空の下、アンジェラが満開となりました。心躍る満開の時を迎えているはずなのに、花の終わりの時も刻一刻と近づいているという現実に、少し切ない日曜日の昼下がりです。それでも、今はまだ満開の時、このこぼれんばかりに咲くアンジェラと共に心華やぐ時間を過ごすことにしましょう。

 アンジェラが我が家の薔薇となってからどのくらい経ったでしょうか。10年を遥かに超え、子供達は成長し、夫と私も歳を重ねました。歳月を重ね、家族の在り様は変わろうとしていますが、歳月を重ねてもアンジェラは、変わらない姿を毎年私達に見せてくれます。

 今年の薔薇はやがて終わりを告げますが、我が家の薔薇物語は、これからもまだまだ続いていきます。

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2014年

5月

14日

緑の絨毯

  葉色の違うピレアだけのスタイリッシュな寄せ植えです。こぼれ落ちるほどの緑ですが、少しだけ見え隠れする素焼きの鉢のクラシカルな縁の飾りがアクセントになっています。地植えのギボウシとシルバーリーフのヘリクリサムもお洒落。

 小さな小さな昆虫になって、こんなふかふかな緑の絨毯の上に寝そべって、5月の青空に浮かぶ白い雲をいつまでも眺めていたい・・・。ガーデナーの作った小さなコーナーの前に佇んでいたら、思わず、小さな「想像の翼」を広げることになった午後のひとときです。

 

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2014年

5月

13日

野ばら

  咲き誇る美しき薔薇達のルーツは、薔薇の原種といわれるものに辿り着くようですが、日本のノイバラもその一つ。美しき一輪の薔薇の系譜は深遠にして壮大、薔薇物語はこれからも果てしなく続くことでしょう。2万種もあるといわれている華麗な園芸品種の薔薇の母ともいうべきこの野ばらは、何と清楚なのでしょう。

 シューベルトの美しい旋律とともに懐かしい「野ばら」の歌詞が甦りました。「童は見たり 野中のばら 清らに咲ける その色愛でつ あかず眺むる 紅におう 野中のばら」薄紅の野ばらにも是非出あってみたいものです。

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2014年

5月

10日

薔薇色の時

 最初の一輪が咲いてから一週間、アンジェラの薔薇色の花が我が家を包みこんでいます。枝もたわわに咲くアンジェラ、控えめな優しく甘い香りがあたりに漂っています。外に用事があるわけでもないのに、アンジェラの香りに包まれたくて、今日は何回玄関の扉を開けて、アーチをくぐったことでしょうか。

 明るい薔薇色と優しく甘い香りに包まれた5月の週末は、至福の薔薇色の時です。

 

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2014年

5月

09日

シラーカンパニュラータ

 5月に入り、実家の庭も春から初夏へと大きく変化しようとしています。美しい花々の記憶が残ったままの梅、杏、カリンですが、今は、しっかりとした葉達に守られるように実がみのっています。椿も気がつけばすべての花が落ちていました。新芽がやわらかな緑の葉へと成長して、まさに庭全体が新緑のときです。

 主役の花々もいつの間にかすっかりと交代していました。早春の庭を彩ってくれた水仙は緑の葉を茂らせるだけになりました。その水仙の陰にひっそりと咲いている青い花、シラーカンパニュラータです。

 スパニッシュブルーベルとも呼ばれているこの花も、あっという間にこの庭から姿を消してしまうことでしょう。今日一日を大切にねと語りかけてくれているようです。

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2014年

5月

06日

Green Green

  アンジェラばかりに目が行きがちな5月の庭ですが、宿根草たちも緑濃き初夏の庭へと成長を続けています。たくさんの宿根草をこれまで植えてきましたが、この庭の生育環境に合ったものだけが今生き残っているようです。自然淘汰の末のこの庭は、まったく手のかからない野草の庭となりました。手がかからないといっても、さすがに雑草だけは抜かないと、荒れ果てた庭以外の何物でもありませんが・・・。

 薄紫の花を咲かせるツルニチニチソウとギボウシ、白い花の咲くシランやドクダミなどが今、残っている宿根草です。ナルコユリかアマドコロか、どちらかわかりませんが、緑の中に小さな白い花が輝いているようです。

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