2013年

9月

30日

秋の野に

 9月の終わりの軽井沢、最低気温は10度を切るようになりました。それでも日中は20度前後になり、穏やかな秋の日。植物達も、短い軽井沢の秋を満喫しているようです。10月になると、秋は一気に加速し、長く厳しい冬もすぐそこまで。
 そんな秋の軽井沢で、大学時代の友人と本当に久し振りに再会しました。最後に会ったのは、いつだったでしょうか。夫と私は、歳を重ねて来ましたが、記憶の中の友人達は、若き日のまま・・・。歳月を越えることが出来るか不安でしたが、それは杞憂でした。皆で二十歳になったり、実年齢に戻ったりしながら、賑やかに空白の時を埋めることが出来ました。

 「人生最良の時」を共に過ごした仲間達。またの再会を約束し、それぞれの場所へと帰って行きました。そして、秋の野にはただ静かな風が吹き抜けて行くばかりです。 

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2013年

9月

27日

時を越えて

 着物マイブーム再燃の予感の中、実家の着物も虫干ししなくてはと思い、何枚か着物を出してみました。その中でも圧倒的存在感があるのは、何といっても振袖です。当時の振袖の流行柄ではなく、総絞りを母と共に選んだ日々が甦りました。二十歳の私と、今の私より若い母。
 着物を見ると、この色は何色?と「日本の伝統色 和色大辞典」で探すようになりました。この振袖も、これまでは赤系と思っていましたが、「深緋 こきひ」「猩々緋 しょうじょうひ」「紅緋 べにひ」・・・。どの色に近いかしらと色の引き出しを調べる楽しみが増えました。

 二十歳の頃、思い描いていた未来と現在。一直線には繋がっていないけれど、しっかりと繋がっているあの頃と今。久しぶりに二十歳の私を思い出しました。偶然にも、今週末、夫と共に大学時代の友人に再会することになっています。

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2013年

9月

25日

夏の記憶

 早い夕暮れと虫の音。秋の訪れと共に、 今年の夏の格別な暑さも、少しずつ遠い記憶になりつつあります。溜息も出来ないほどの猛暑と闘った日々の記憶も彼方へと・・・。そして、記憶の中で浄化された夏は、共に過ごした麦わら帽子の中に詰まっています。
 記憶の中の夏のどこを探しても喘ぐような暑さは見つかりません。ただ、絵葉書のように美しい風景だけが拡がっていくばかり。美しいけれど、無機質な空間。そこにいたはずの私はどこに行ってしまったやら。

 過ぎてしまえば、ただ美しいものだけが記憶に残るのでしょうか。この夏、共に過ごした麦わら帽子を仕舞って・・・。9月も残り僅かになりました。

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2013年

9月

23日

和の色 浅緋うすきひ

 3連休の最後の日、思い立って着物を何枚か虫干ししました。もう、何年も仕舞ったままの可哀想な着物や帯です。お茶のお稽古をしていた頃、着物大好きだったことも今となっては懐かしい思い出になってしまいました。京都3泊4日の旅をすべて着物で通したということもありましたっけ。

 柔らかな絹の手触り、何とも言えない優しく繊細な色合い・・・。着物が大好きだった頃が甦りました。訪問着やつけ下げ、小紋などは、絵柄に目がいきますが、色無地の主役は色。和の伝統色の奥深さに、言葉を失うほどです。

 大人の中の大人になった今こそ、着物を楽しまなくては。草木染めのこの色無地、現代の色ではサーモンピンクの範疇ですが、和の色では「浅緋うすきひ」という感じでしょうか。洗朱(あらいしゅ)、鴇色(ときいろ)、東雲色(しののめいろ)、深支子(こきくちなし)など十何種類も近い色があり、色の迷路を漂っています。

 これからは、新年の行事の時くらい着物を着てみましょう、そして、日本の伝統を大切にして行きましょうと決めました。

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2013年

9月

21日

ピンクのハート

 ピンク&ハート型に胸がキュンとしてしまうのは、少女の頃から変わることがありません。少女の頃の感性をこの世のものに表現したら、きっとこんな色と形のはず・・・と思えるような石に出合ってしまいました。最近すっかりどこかにしまい忘れていた少女の頃の感性ですが、時々は思い出しなさいとピンクのハート型をしたローズクォーツが語っているようです。
 パワーストーンとしてのローズクォーツ、色々な癒しの効果があるようですが、私にとっては、少女の頃の感性そのものです。身近に置いて、人生は歓びに満ち溢れていると信じていたあの頃の感性を思い出すことにしましょう。名残の風蝶花と少女の頃の感性・・・。

 人生の重みを知ってしまった風蝶花は風に揺れ、無垢な心のピンクハートの石は花をじっと見つめています。富岡のリラクゼーションあんどうさんで出合ったピンクのハートの石です。

 

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2013年

9月

16日

小さな木箱に

 少し埃をかぶった小さな木箱、小学生だった子供達が母の日に贈ってくれた思い出の小箱です。埃を拭いて磨いたら、当時そのままの姿が甦りました。この小箱には沢山の母としての思い出が詰まっています。でも、今はまだそれらの思い出を懐かしむ時ではないような気がします。

 今は、まだこの小箱の中に新たな思い出を紡いで行く時。母として生きていた頃に思い描いた未来、その只中にいる今。今をしっかりと生き抜いて、今しばらくしてから、今を含めた思い出を懐かしむことにしましょう。

 今はまだ、日々新しい出来事に胸躍らせる時です。

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2013年

9月

08日

9月の薔薇

 雨の日曜日、久しぶりの自宅で思いがけずアンジェラに再会しました。9月に咲く薔薇、四季咲きの薔薇なので不思議はないけれど、これまではもっと秋が深まった11月くらいに咲いていたような気がします。今年は、天候不順のため今頃咲いたのでしょうか・・・。
 ともあれ、思いがけない9月の薔薇との再会です。アーチが一面の薔薇で覆われる華やかな5月とは趣きが異なり、秋への序章の9月の薔薇です。今年は、私たちの元にどんな秋が訪れるでしょうか。

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2013年

9月

06日

真っ白な

 秋の気配を感じ始めると、秋色の物に包まれたいと思うのが普通ですが、今年は、何故か秋の始まりに真っ白なレース編みのテーブルクロスを買ってしまいました。機械編だけれども手編みのような風合いの繊細なテーブルクロス、直径140㎝という少し大きめなサイズにも惹かれました。
 繊細なレースなのでお洗濯が大変だから、透明なビニールクロスを掛けて使ってくださいねとお店の方に言われましたが、そんなことはしないつもりです。いつか見たアンティークレースのように、真っ白なレースが時を映して少しずつ色褪せていくのもまた素敵かと思っています。

 この真っ白なレースと共に、ゆっくりと時を過ごして行きたいものです。

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2013年

9月

05日

カサブランカ

 カサブランカを頂きました。その存在感は圧倒されるばかり、近寄りがたいほどの威厳を感じています。存在感は花姿だけでなく、香りにも。玄関に飾ってあるのに、その香りは階段をのぼって2階にまでたちこめています。特に夜になると、香りが強くなるような気がします。

 静かに心を寄せたい名も知らぬ野の花達、そして、誰でもその名を知っているカサブランカ。遠くから眺めることしか出来ない威厳に満ちた花よりも、名も知らぬ小さな野の花の魂にそっと寄り添って生きて行きたい・・・。そんなささやかな想いを秋の気配を感じる夕暮れに重ねました。
 

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2013年

9月

01日

つりふね草

 暑かった8月も終わり、今日から9月。朝晩は、少しだけ秋の気配を感じるようになりました。軽井沢での週末の家族団欒もあっという間に終わり、それぞれの場所へ帰っていく日曜日の午後です。小牧へと帰っていく家族を見送り、しばしの一人の時間です。少しだけのんびりして明日からの鋭気を蓄えましょう。

 そして、いつもの散歩道で一輪だけ咲くつりふね草に出逢いました。平地では、9月から10月に咲くようですが、冷涼な軽井沢では、8月の終わりから咲いているようです。花言葉は、「安楽」「心を休める」「期待」「詩的な愛」「私に触れないで下さい」とか。最後の「私に触れないで下さい」は、熟すと実が勢いよく弾けることから来ているのでしょうか。

 近づく秋の気配を感じつつ、しばし心身を休めることにしましょう。

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