2012年

10月

31日

あけびの実

 6月末に青々としていたあけびの実も、秋の深まりと共に熟し紫色になりました。実家の杏の木に巻きついているあけび、どんな花を咲かせていたのでしょうか。まったく記憶にありません。

 杏の花と同じ頃に咲いているのなら、一面薄紅色に染まる杏の花の中に埋もれてしまったのかもしれません。雌雄異花で淡紫色の花が雌花、小さめの白花が雄花とのことです。来春は、杏の花だけでなく、あけびの花も楽しみたいものです。

 父が子供の頃、あけびの実をよく食べていたこと、そして、とっても美味しかったことなどを懐かしそうに話してくれました。久しぶりに食べてみようかなと嬉しそうな父の横顔は、まるで少年のように無邪気です。

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2012年

10月

29日

情熱のアンスリウムを

 「先日は、楽しいひと時をありがとうございました。感謝の気持ちを込めて。」というメッセージを添えて、お世話になった方にアンスリウムの鉢植えを届けていただきました。

 胡蝶蘭では、何だか仰々し過ぎるような・・・。かといって、緑の観葉植物だけでは何か物足りないような・・・。迷いながら着いた行きつけの花屋さんで、受け取っていただく方の華やかなイメージにピッタリな赤のアンスリウムの鉢植えを選びました。

 ハートの形をした花のように見える部分は、仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる葉の一部で、その中心にある大きなめしべのようなものが花だとか。まるで造花のような花や葉の質感も、明るい華やかな雰囲気を醸し出しています。 

 「情熱」という花言葉を持つ華やかなアンスリウムを身近に置いたら、私も仄暗い迷いの森を抜け出すことが出来るような、そんな気がしてきました。     

 

 

 

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2012年

10月

28日

秋のマリア像に

 軽井沢の秋は一気に深まってきています。アトリエのすぐ裏のクララ修道会のマリア像も色づく木々に囲まれるようになりました。賑わいをみせた街に静寂の時がやって来るのももうすぐです。

 週末は、家族4人が軽井沢に集い、束の間の団欒の時を過ごしました。いつもは毎週月曜日早朝、夫に見送られて小牧から群馬の仕事へと向かう生活を続けています。平日主婦不在という家族に負担をかける生活に胸を痛めつつも、叔父から引き継いだ仕事に立ち向かう日々です。

 特に、心臓に小さな持病のある夫の日々の健康管理が出来ないことは、大きな葛藤となっています。深まる秋、静かに佇むマリア像にそんな心情を吐露しました。マリア像は、ただ静かに佇むばかりです。

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2012年

10月

26日

お茶の花

 実家にお茶の木が植えられています。子供の頃からあったのかどうか、記憶が定かではありません。そのお茶の木が白い小さな花を咲かせています。ひっそりとうつむいて咲くその姿は、葉が主役のお茶の木の脇役といった風情です。「謙遜」という花言葉も、下を向いて咲く花姿に合っている雰囲気がします。

 何かの花に似ているような・・・そう、椿の花に似ています。それもそのはず、お茶の木は、ツバキ科の植物でした。花だけでなく艶々としたしっかりとした葉も椿によく似ていました。お茶の花には、葉にはない「フローラテアサポニン」という成分が含まれているようです。

 こんなに身近にあるのに、ずっと見過ごしていたお茶の花。遠くの景色を眺めることも時には必要かもしれませんが、足元に咲く小さな花を見過ごさないようにしないと・・・。

 

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2012年

10月

25日

紫苑

 朝、久しぶりに実家の庭の花を眺める時間がありました。満開を少し過ぎた紫苑が、秋風にそっと揺れています。

 以前は、日暮れまで庭仕事に明け暮れていた父も、腰痛のため家の中で過ごすことが多くなりました。父は、今年のこの紫苑の花を庭に出て見たでしょうか。腰痛の父に代わって、草むしりなどの庭仕事を一手に引き受けている母は、紫苑の芽吹きから今日までの様子をずっと見守って来ているはずです。

 和の花というイメージにたがわず、「今昔物語」にも出てくるという紫苑です。「紫苑色」というのは優しいこの薄紫色のことでしょうか。秋の夜長、父母と炬燵で、紫苑についてゆっくり語り合う時間が持てますように。

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2012年

10月

24日

小さなもみじ

 木の根元にこぼれ種で生えたのでしょうか、小さなもみじが。小さいのに季節の変化をしっかりと受け止めて、紅葉し始めています。大きな木が、小さなもみじを優しく見守っているようです。

 父母の優しい眼差しを感じながら成長してきた日々、そして、大人になって、新しい家庭を築くために父母の元を離れることに。毎年、何回かは会うことが出来ても、それは生活を共にするのではなく特別な日となってしまいました。

 そして、今、平日は再び父母と生活を共にしています。かつて、父母の優しい眼差しに育てられたように、今度は私が、父母を静かに見守って行くことにしましょう。

 

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2012年

10月

21日

実も真っ赤に

 9月の終わりに、赤く色づき始めていた実が、3週間ほどで真っ赤に色づいていました。私達人間にとっては、ほんの3週間でも、植物達にとっては、劇的な変化を遂げる3週間です。緑だった葉も黄色くなってきています。

 散歩道でたった一本見つけたこの正体のわからない植物、この沢山の実が周辺に落ちて、春には、子供達が芽吹くのでしょうか。来年の秋には、この辺りが一面の赤い実に染まるのでしょうか。

 それとも、来年もたった一本だけ姿を見せてくれるのでしょうか。もしかしたら、すっかり姿を消してしまうのでしょうか。私も1年の時を重ねて、この謎の植物に再会したいものです。

 

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2012年

10月

20日

深まる秋に

 先週末の安曇野では、まだあまり秋の深まりは感じませんでしたが、今週末の軽井沢は、もうすっかり秋が深まってきています。昼間は15度前後になるものの、最低気温は零度近くにまで下がるようになってきています。

 秋はあっという間に駆け抜けて行って、一気に冬がやって来そうな雰囲気です。散歩道にある別荘の苔むした門柱に絡まる蔦も赤く色づき、冬への前奏曲を奏でているようです。

 訪れる人がいなくなり廃墟となってしまった別荘が、静かに佇んでいます。きっと、この別荘にも大勢の人達の集う賑やかな時もあったはずです。深まる秋に少し物悲しくなってしまいました。「今」という時は、永遠に続かないとわかってはいるのですが・・・。

 

 

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2012年

10月

19日

秋明菊

  随分以前、小牧の庭に秋明菊を植えました。宿根草なので、その楚々とした姿を秋毎に見せてくれるはずでした。でも、我が家の庭には合わなかったのでしょうか。いつの間にか消えてしまっています。

 庭の土壌や他の植物との関係等で生き延びることが出来なかったのかもしれません。秋明菊だけではありません。いろいろな宿根草をこれまで植えて来ましたが、しっかり庭に根付いて季節を告げてくれる花々もあれば、この秋明菊のように、いつの間にか消え去ってしまった花々もあります。

 思えば、人生も花々との出合いに似ているかもしれません。その時に大切だと思ったことも、いつの間にか自分の人生の中から消え去っていることがあります。そして、今、こうして生きています。

 いつの間にか消え去ってしまった花々の記憶を胸に、生き残った花々と共に生きていかなければ・・・。安曇野に咲く秋明菊にそっと誓いました。

 

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2012年

10月

18日

道祖神に

 安曇野では沢山の道祖神を見かけました。道祖神が安曇野の美しい自然と調和しているというよりも、道祖神も安曇野の美しい自然の一部という感じでしょうか。「あずみの」という美しい響きと「安曇野」という漢字の組み合わせにもイマジネーションを駆り立てる何かがあるような気がします。

 無機質な石に魂が込められた道祖神は、安曇野の四季の中で、どのような表情を見せてくれるのでしょうか。紅葉が落ち葉となり舞っていく晩秋の道祖神。どこまでも続く銀世界の中にひっそりと佇む冬の道祖神。枯葉色の世界が少しずつ彩色されていく早春の道祖神。辺り一面が桜色に染まる春爛漫の道祖神。新緑が眩しく輝く初夏の道祖神。

 「特急しなの」の車窓から、遥か遠くに望む安曇野の四季と道祖神を想うことにしましょう。

 

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2012年

10月

17日

緑とせせらぎと

  安曇野という地名からイメージする風景は、古き良き時代の日本の田園地帯。そんなイメージ通りの場所が残っていました。初めての場所なのに、なぜか懐かしい風景です。木々の緑は目に優しく、瀬音は耳に心地よく、休日の午後の時間が静かに流れていきます。

 いつか、ここと同じように心安らぐ場所を訪れたことがあるような気がします。緑とせせらぎがある場所・・・どこだったかしら。そう、イギリスのコッツウォルズ地方でした。いつかまた訪れてみたい心の中の大切な思い出の風景です。

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2012年

10月

15日

道の向こうに

  週末は、安曇野方面に。朝、鳥のさえずりに誘われてホテルの周辺を散策しました。軽井沢の森によく似た雰囲気の森へと続く道へと。この道の向こうには、現実の世界とは違う世界が待っているような・・・。

 日常を生きることに、少しだけ疲れてしまっているのでしょうか、森の奥に異次元の世界が待っているような気がしてなりません。森の奥の違った世界では、私はどんな生き方をしているのでしょうか。

 現実と非現実の狭間を彷徨った旅先での朝でした。

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2012年

10月

06日

パンプキン・パンプキン

 10月といえばハロウィン。洋菓子店などのディスプレイもハロウィン一色です。ハロウィンをイメージした素敵な入れ物に入っている焼き菓子を見つけると、中身のお菓子よりも入れ物欲しさに、つい手が伸びてしまう今日この頃です。

 事務所の無機質な空間に季節感と温かさを。10月は、大小さまざまなパンプキンを中心にしたハロウィンのディスプレイです。ハロウィンカラーのオレンジの小さな花束も忘れずに添えて。オレンジの世界を引き締めるのは、やはりグリーンしかありません。

 

 

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2012年

10月

01日

光のアート

 黒地に浮かび上がる梅の花と花びら。これは一体何でしょうか?長野新幹線の安中榛名駅のプラットフォームのアートです。プラットフォームと線路の仕切りに太陽が当たって、梅の花が浮かび上がっているのです。

 毎週、月曜日と金曜日利用している安中榛名駅ですが、この素晴らしいアートに遭遇したのは、初めてです。仕切り板に梅の花が模られていることは、知っていましたが、太陽の光が当たり、プラットフォームにモノトーンのアートが広がるとは。

 空を見上げれば、台風一過の雲一つない青空です。こんなにくっきりと梅の花が浮かび上がるのは、めったにないことかもしれません。なぜ、梅の花・・・。駅からほど近い所に「秋間梅林」という梅の名所があるからでしょう。

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